黙殺のための撲殺を繰り返す倫理監査委員「フランキスカ・プリシェラ」

Mimesis of Frautal

VR1115年生まれ 女性

フランチェスカ・プリシェラは、グロース島出身の女性である。彼女は現在、イスの倫理監査委員会の統括委員を務めている。

グロース島出身の彼女が、何故帝国内の倫理監査委員に選ばれたのか、その経緯は定かではない。ただ、グロース島自体がミラジ教徒の主導で帝国内に組み込まれたのがVR1100年代に入ってからのことだから、彼女もその制圧の過程で帝国内に徴発されたものと思われる。

彼女の悪名が帝国内に轟いているのは、その「監査」の方法にある。そもそも倫理監査委員会とは、イス帝国内のディストリレート・プラトーの各地域に割り当てられた「掟」を、地域同士の連接と交流が円滑に行われるよう、地域内の構成員が厳守しているか、確認するために定められた法律のようなものだが、彼女はそれぞれの村に準備された法廷を、上申された陳情を裁くための広場ではなく、一方的に罪を黙殺するための儀式の公開場所に変えてしまう。

監査委員という仕事柄、彼女には各地域に知人や友人や支援者、が形成されているのは疑いがないのだが、問題はそうした彼女自身の「知った顔」が民衆からの起訴の対象となった時に生じる、というのは、イス帝国内の民衆の多くにとっては既に自明のこととなっている。

ちょうど、彼女自身の常に携帯する投擲用の斧の刃部分がやわらかに円曲するように、事実を捻じ曲げ、もしくはそっくりそのまま初めから起訴されたような事実自体が存在しなかったように証拠や証言を隠滅することで、彼女の「友人」を無罪放免に導くことに最大限の労力を注ごうと試みるからである。

この、投擲斧のプリシェラ、の関わった裁判の茶番振りは、各地域の公判記録を参照するまでもなく、枚挙に暇がなく、そのそれぞれが当の裁判自体の「被害者」になった住民の脳裏に焼き付いているだろう。また、彼女のような監査委員が帝国内に紛れ込んでいる事自体が、ミラジ教徒に支配されたイス帝国の、現在の腐敗ぶりを端的に表しているとも言える。ただ、不寛容の原罪、をフロウタール内で表現すべきと規定されているイス帝国にとって不幸なのは、そうした彼女の陰湿な特徴が公に把握されているにせよ、住民たちの一人ひとりは、彼女のような腐敗裁判官に立ち向かうことを止めない点にあると云える。

陳情の声を上げた当人やその関係者は、たとえプリシェラによって明らかに不合理な論理的展開や証拠、証言の曲解と飛躍的解釈を突きつけられても尚、当初からの自分たち自身の信念の拠り所となった主張を止めないからである。

こうした場合、ヘルクラウドからティミショア、アフォルムを経てヴァルナからプリスデン、グランドセルブスに至るプラトー全土を掌握している監査委員会と、住人の間に起こることは唯一つしか無い。監査委員にも住人と等しく与えられている不寛容の原罪の表現によって、余りに目障りな者は、上述のように「正当な」論理的判断の過程と裁判記録を経た上で、公開された法廷のその場で、監査のプロセスを意図的に妨害したものとして棒打ちの刑に処されるのである。

そうした結果の蓄積の末に、常に片手斧を持つ彼女に付いた異名が「投擲斧のプリシェラ」なのだった。この名前は、勿論、イスの倫理監査委員会の機能不全をそのまま表してはいるが、一方で、不寛容の原罪の表現者としての住民にふさわしい気骨を表してもいる。たとえ彼女の従者に公開された場所で撲殺されようとも、守らなければいけない信念や事実そのものが、プラトーの住人の胸の内には存在するというわけだ。

一日の行動の優先順位

1 プラトー各地の陳情に目を通す

2 友人たちと語らう

3 仲間にとって都合の悪い文書記録を消去する

4 裁定を下しに各地に赴く

5 不都合な事実を黙殺する

6 「抵抗者」を撲殺する

SPECIAL
2626854
闘争華美飽食享楽不寛勤勉渇望
141
空間時間
15
保持スキル隠蔽断罪黙殺

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