Pillars of eternity2関連の情報を、個人的に気づいた範囲ではありますが、色々と書いてみました。
ストーリーが極めて重要な作品なんで、物語上のネタバレは極力排除する方向で書いてます。自力でクリアしたいけれども、ちょっと仕様上のことで調べたいことがある人向き。もしくは、既にクリア済みで、ちょっと暇つぶしに他の人が書いたプレイ録を見てみたい人向きです(Pillars of eternity2を完全に100%まっさらな状態でやりたい方は見ないで下さい)。
1 PoE1の引き継ぎ
これは、何かオブション設定画面で色々と細かく指定する項目があって、そこへの手入力必須なのかと最初は思ったんですが(それで作成したのが画像内の「a」というデータ)、実際にプレイしてみた所、物語冒頭でそもそもPillars of eternity1でのセーブデータを読み込める形になってます。
ですんで、自力で入力しなくても大丈夫です。というか、そこを敢えて入力することで、もう4年以上前の自分のプレイ記録自体をほぼ忘れていることは確認できるかもしれません……。
2 エキスパートモード
これは、個人的には推奨しているし、Pass of the damnedとの組み合わせで最高のCRPG体験ができると思っているんですが、唯一欠点として、会話時の補助情報として、どのスキルが幾つ必要、かが分からない(外交術とか、宗教学とか)という点が挙げられると思います。
勿論、その方がリアルだし、RPGっぽくはあるんですが、一方で、自分が上げたスキルが会話上でどう役立ってくれたか、がいまいち掴めないんですよね。この辺りは、それこそ会話による相手の対応や、クエストの展開もコンプリート的に把握したい人にはマイナスかもしれない。
もうちょっと具体的に言うと、会話やスクリプトインタラクションで求められるスキルを上げるためのポーションを飲むタイミング、などがいまいち捉えづらいわけです。
3 ヴォクス・マキナの声
なんか知らんがヴォクスマキナ(vox machine?)とか言うゲームの声優さんぽいのを雇用キャラの声にできる無料DLCのクリティカルロールパック。これ以外と敬遠して活用していない方もおられるかもしれないんですが、結構、というかすげえイイです。
特に女性キャラの上から三番目の奴がめちゃくちゃかわいい。固有の仲間キャラのクエストも一通り終えて、アイスウインドデイル方式の自作キャラパーティで世界を探索する場合、ぜひ活用をお薦めしたい。正直、移動中のさりげない声のみであれば固有キャラよりキャラが立っています。
4 雇用キャラの上限と削除
そんなに多くキャラ作る方もいないかとは思いますが、この酒場で作れる雇用キャラには数に上限があります(8名)。
一方で、削除に当たる操作がないので、無理やりもっと別の雇用キャラを作ろうとする場合、自分の作った既存キャラを殺すしかない。なんでこういう仕様になってしまったのか。いや、殺害自体は自キャラを自キャラで攻撃させればいいんで(4回気絶させる)別に難しくはないんですが、ちょっと心が痛みます。
一応、事故死に見せかけるためであれば、各所にある死のトーテムなんかを壊さずにそのまま取っておいてもいいかもしれません。
5 知覚とシークレット
道中歩いていると、パーティメンバーが勝手に気づくことのあるシークレット(紫色に表示されるアレ)ですが、これは結構、仲間の知覚ステータス依存で気づくか気づかないかの閾値みたいなものが設定されているのかもしれない、未検証ですが。
なんでかって言うと、なんか取り逃がしがないか既に訪問したダンジョンを回っている時、訪問二回目なのにパーティメンバー替えて巡ったら改めて発見されるシークレットとかもあったからです(自環境調べ)。
なんで、上記のようにやり逃し、取り逃しを意識して世界を再探索する場合、できるだけ知覚の高いキャラ(たとえば自作した雇用キャラ)などを含めておくといいでしょう。
6 タブで強調されない要素
同様に、MAP探索時の注意点として、TABキーでインタラクトできる対象物を見極めながらプレイしている方がほとんどだと思われるのですが、ごく一部、TABで強調表示されないのに、カーソルには反応する対象物も存在します(上記の画像は普通に表示されている例)。
特に、MAP全体が暗い場合など、こういった対象は見逃し勝ちになるので、もしどうしても特定のクエスト関連であるはずのものがない、と感じられるときには、TABキーに頼らないMAP領域の見極めも(ごく稀にですが)必要になってくるはずです。
7 デッキオブメニーシングス
この無料DLCのデッキオブメニーシングス、これはなんか色々売ってくれる商船のようなもの、になっております。
筆者自身は当初、この存在に全く気付かず、何かちょっと変わった船がいるな~、と素通りしてたんですが、結構癖のある、かつ使い方によっては有用なアイテムを売ってくれるんで、特に高難易度の設定の場合、ゲーム序盤から戦闘の解法のヴァリエーションを増やす意味で利用していくのもアリかもしれません。
8 シングルクラスとマルチクラス
これに関しては主に別記事で論じました。
その中でも基本的なことだけこちらでも述べておくと、マルチクラスでは、シングルクラス設定で2ポイントを得られる特定のレベルアップタイミングでのみ両方に1ポイントずつを能力に振り分ける必要があるものの、他の、普通のレベルアップ時には設定した2つのクラスの能力のうち、どちらにポイントを割り振っても構いません。
その代わりのペナルティとしては、上位の(能力の図表下部の)パーエンカウンター能力、及びパッシブを取ることができません。なんで、パッシブを組み合わせるのには向くけれども、クラス固有のアクティブ能力と煉達レベルを活かすのには向いていないと言えるでしょう。
9 セラフェンの巨大化
これは唯一、と言っていいほどの致命的なバグ。なんか装備品を入れ替えていると、セラフィンのみならず、キャラがでかくなったり小さくなったりします。
対処法としては、うまいことでかくならないタイミングで装備品を定着させるしかない。つーか、セラフェンだけは色も緑っぽいし、正直、でかくなったたときの感じが小動物とか好きじゃない方には抵抗あると思いますね。
10 ペットの効果 紛らわしい部分
一つ、結構勘違いしがちなのが、ペットのアイテム説明欄に書いてあるのは、「自身」にかかってくるバフのみです。
一方で、パーティー全体にかかってくる効果は、ペットの効果を付与、っていう項目にカーソルを合わせて表示されるものを確認しなければいけない。意外と、この「自身」にかかってくるバフの部分がパーティー全体にも及ぶと思い込んでしまいがちなんで、そこは注意する必要があると思います。
11 推奨コンパニオン
ジャーナルの進行中のクエスト説明欄に表示されるこの推奨コンパニオン、これは別に連れて行かなくても何の問題もありません(クエストそのものの展開に決定的な影響を及ぼすわけではない)。
ただ、クエストごとに表示されたこの推奨コンパニオンを連れて行くと、結構な頻度でそのクエストの展開中に当該キャラとの会話イベントが起こるので、物語をより深く楽しみたい場合には、5人編成という限られたパーティの人員をその都度調整する必要があります。
……なんで、自分的には、さほど興味のないコンパニオンが推奨されているクエストはその表記自体を無視しましたが、お気に入りのキャラ、もしくはまあまあ興味のあるキャラが推奨されている場合は、多少戦力を落としてでも(そのクエスト中は)推奨されたキャラをパーティに入れておりました。
12 謎解きが解けない時
これは単なる個人的な注記なんですが、自分は一箇所だけ謎解き系のクエストで詰まりかけた所があって、これ、もしかしてファックマンさんの日本語訳がおかしいのかな、と一瞬疑って英語に戻して原文を確認したりもしたんですが、結果的に言うと、全然そんなことはなくて、単に自分の勘違いでした。
ゲーム終了までの本編全てのクエストをクリアした現時点から言っても、日本語訳にそうした齟齬を生み出すような違和感は全く感じられないし、公式のゲームそのものの中にも進行不可能系のバグは一切ありませんでした。
というわけで、何が言いたいかと言うと、まあパズルとか謎解きなども含め、「何か、コレ、バグなんじゃないか」とプレイヤーの側が感じることがあったとしても、それは大方プレイヤー側の勘違いに起因していると思われますので、安心してじっくりと試行錯誤して頂ければいいと思います。
13 船のアップグレード
これも言わずもがなかもしれないんですが一つ注記しておくと、ペット部屋と船長室、この2つしか船のアップグレードはありません。
一回付けると外せなくなる、っていう表記を見て躊躇いがちに留保している方も多いかと思われますが、後々なんか別のもっといいアップグレードがある、とかではないので、船を変更する度に(必要と感じれば)装着してしまっていいと思います。
14 取り返しのつかない要素
ここで一つ、唯一の取り返しのつかない要素について書くと、主人公のクラス、コンパニオン加入時の仲間のクラス、が挙げられると思います。
まあ最悪、仲間キャラはクラスを決めた上で余りに使えなければ外せばいい、とは思うんですが、自分自身で冒頭に決めた主人公のクラスが有用でない場合は、もうどうにもならない(俺自身がそうでした)。
仲間キャラにしても、やっぱりお気に入りの固有キャラを加えたパーティで最後まで行きたい方もいらっしゃると思うので、仲間加入時の三種類から選べるクラス設定は結構重要だと思われます。
15 エンチャント
他方で、アイテムエンチャントの際に頻繁に現れる二者択一、これも結構迷います。
ただ、今回はPillars of eternity1とは違って、なんか全部で幾つまでしか強化できない、っていう容量の制約みたいなのはない。だから、強化したいアイテムであれば、タイミングを選ばずに強化することができる、ここは良い方向に変更された点だと思います(スパーブにしたから逆にレジェンダリにできない、なんてことはない)。
その一方、一つのアイテムの中にもエンチャントできる多彩な要素があり、それが上述したように二者択一でもあるので、この武具に対するエンチャント設定が、一つのビィルドのようになってもいる。キャラの個性との組み合わせも考えると、もうこれだけで小一時間経っている、という事態もPillars of eternity2プレイヤーにとっての日常的な光景でしょう。
16 アドラバンとサファイア
上記のエンチャントの話に繋げて、クラフト関連との兼ね合いについて述べると、アドラバンとサファイア、この2つを使用するエンチャントやクラフトには注意した方がいいです。
結論を言うと、2つとも店売りでは買えず、有限個しかありません(エメラルドとか真珠砂とかはある)。特に、前作で鉄板だった「リヴァイヴァ・ザ・フォールン」の魔導書なんかにはアドラバンが必要になりますので、作成のときはレジェンダリエンチャントとの兼ね合いを考えて個数を決める必要があります。
17 リヴァイヴァ・ザ・フォールンの距離
リヴァイヴァ・ザ・フォールンついでに言うと(他の、パラディンのリヴァイヴァ・エクスホーテイションとか、チャンターのアドンの巨木も含め)、実際に気絶を回復させるには、適切な距離に近づく必要があります。
これ、めちゃくちゃ盲点で、場合によっては前項で述べた貴重なアドラバンで作った魔導書などを無駄にしてしまうことにも繋がるので、使用の際には気絶している対象に使用者がぎりぎりまで近付いた方がいいでしょう。
18 召喚の相殺
戦闘の仕様で云うと、アイテム依存の召喚には制約がありますが(同時に二種類は召喚できない)、逆に、チャンターのインヴォケーションや他の呪文との間には、全く制約がありません。
だから、極端な話、パーティメンバー全員チャンターにすれば、フレーズの貯まる速度に応じ、いくらでもインヴォケーションで召喚キャラを呼び出せることになる。
まあそれが楽しいかどうかはともかく、特に高難易度ではこの召喚によって壁を作る戦略は非常に有用であり、実質的にはチャンター最強なんじゃないかと感じています。
19 装備品の効果の重複
こちらも微妙に変わった要素。他作品では、確か小さな加護の指輪を2つ付けても一つ分の効果しか顕れなかったと思うのですが(だからバフの効果が被らないようにキャラごとの装備品を調整する必要があった)、今回は、たとえば反射力+5の効果を持つアイテムを3つ装備したとすると、普通に反射力は+15として計算されます。
ただ、戦闘中の呪文やアクティブ能力の方は、同様のステータスに対する補正は最大のものしか適用されない、という仕様のままなので、あくまでパッシブの状態として、であることに注意は必要です。
20 AIとレベルリセット
レベル20に達する前、達した後に何度でもレベルリセットをして仲間の能力バランスを考えるのがこのゲームの醍醐味ではあるんですが、そのときに注意すべき点として、AI設定のデフォルトへのリセット、があります。
これは、各種能力の初期化される酒場での再訓練の度に処理が入っているようで(自分で作ったAIの設定そのものは消えません)、その都度リストとオーダーを再設定する必要があります。
21 商船の再湧き
途中から、結構海戦や拿捕などで海を荒らし回り始めるプレイヤーも多いかとは思われますが、いくら大船長とかの船を沈め倒しても、デッドファイアの海から商船がいなくなることはありません。
逆に言うと、(あくまで自環境では)ヴァイリアであろうとデッドファイア帝国であろうとフュアナであろうと、どの勢力に属する船を拿捕しても、別に「名声」上の友好度のようなものには影響しませんので、金策ついでにどんどん海戦を仕掛けちゃっていいと思います。
22 重要NPCの殺害
これはちょっと一周目やった感じではなんとも断言できないんですが、体感ではほとんど不死属性とかは付いてない感じか(それによってバグが引き起こされるかどうかは未検証)。
メインクエスト自体はほぼゲームブック風のスクリプトで進んで行くとも言えるし、仮にクエスト関連のキャラを殺してしまったとしてもその一連のクエストが失効するだけで、それこそ一切クエストを受注せずにクリアすることなんかも可能なのかもしれないです。
23 商品の再納品 26時間待機
この点に関しては明確で、町中であろうと屋内であろうと、休息の代わりに待機で時間を進めれば、エメラルドなんかの重要クラフト用アイテムも、いくらでも狙って購入可能です。
そして、その待機中にプレイヤーが気付くこととしては、エオーラの一日が26時間である、ってことですよね。
24 煉化・煉達レベル・練達武器
ちょっとややこしいのが、この三種のワード。練達武器、は1と同様ですが、煉達レベルと煉化、ってのは2独自の仕様です。
この煉達レベル、ってのは、まあパーエンカウント能力を使うときの威力の基礎値のようなもんでしょう。で、そこにさらに1エンカウントごとに一度使える「煉化」をかけることで、パーエンカウント能力を強化できる、と。
まあそう書くと、この「煉化」ってのが戦闘の鍵を握りそうなんですが、特に高難易度であればあるほど、正直この煉化、はあまり効力を発揮しないことの方が多い。
なんでかって言うと、やっぱり強敵との戦いは長期戦になりがち、だからですよね。そしたら適切なパッシブを重ねがけした方が強い、ってことで、マルチクラスの有用性が結果的に高まっています。
……とは言っても2の新要素ではあるし、もう少し煉化、に特化したビィルドとかを考えてもいいのかな、とも思っております。
25 閃啓と状態異常、カウンター・キーワード
煉化と同様、新しく追加された要素であるのにも関わらず、いまいち機能させられていない、し切れていない要素が、上記の2つの組み合わせだと思います。
ざっくりいうと、今回のPillars of eternity2では、種々の状態異常がそれぞれ気力・体力・技巧・知覚・智力・意志の6つのステータス値に属するように分類され、それに対応する(ステータス値を増強する)閃啓、という効果をアクティブ能力を使用して予め負荷しておくことで、状態異常そのものを防ぐことが可能になっている。
要は、全ての状態異常に万能なクリアランス効果をもたらす呪文などは存在せず(一応別枠でディスペルはある)、系統ごとに防御系の「閃啓」を張っていかなければならない仕様なわけですが、あんまり厳密にこの「閃啓」を敵の攻撃に合わせて使い分けて張る、ようなシチュエーションそのものに出くわしたことがない。
なんでかって言うと、まあ一定程度の雑魚までが相手なら、普通に四種類の防御力(回避・持久力・反射力・精神力)を高めてしまえば、そもそも状態異常そのものが当たらない、ですからね。それに、食事の効果で完全耐性を得られるものもある。
カウンター・キーワードに関しても事情は全く同様です。キーワード、という設定で各種の能力や攻撃がきちんと一つ一つ属性付けされ、分類された事自体は非常に面白いんですが、それらを利用した駆け引き、ってのが、今回の2ではそこまで掘り下げられていないように、個人的には感じました。
もっと、相手が火属性ばっかりだから凍結がめちゃくちゃ重要、とか、そういう極端なエリアがあっても良かったのかな、とは思いますけどね。まあこの辺はもし3があればさらに深められていくでしょう。
26 まとめ
以上、最後はなんかシステム解説みたいになってしまいましたが、現状で一周攻略を終えた時点での小ネタをとりあえずまとめときました。それ以外の、ネタバレも含めた感想とか攻略に関しては各種別記事にまとめてありますので、既にクリアした方やプレイする予定がなくてちょっと覗いてみたい方などいらっしゃれば見てみて下さい。ではでは。
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