AI少女、キャラメイク攻略への道:非MOD環境でのAI*Shoujo WIKIを目指して

AI少女

AI少女が神ゲーであることは前記事で述べたとおりですが、ここからは、そのキャラメイク内でどのような操作を目指すべきなのかを解説します。

(2020年6月1日追記:前記事でも述べたとおり、しつこいようですが各項目ごとの詳しい解説は、改めてAI少女&ハニセレ2汎用のマニュアルとしてまとめ直しました)。

ハニーセレクト2&AI少女キャラメイクマニュアル
ハニセレ2とAI少女のキャラメイクについて、各項目ごとに解説します。 基礎編は、スライダーの各項目値の表す範囲と相互の関係性についての基本的な説明です。 応用編は、それ...

衣装配布については↓こちら。

衣装配布の進捗度と免責事項:ハニセレ2&AI少女用
ハニセレ2の発売から半年以上が経ち、VR化追加データの配信も完了した所で、当サイトもようやく、夏季修学旅行から帰ってきました(衣装の方は現在360着まで作成)。あと、それに伴って新...

以下はそこに至る前段階の、色々と施行している時期の分析記事として捉えて頂けると助かります。

1 リアルそのものの再現の不可能性について

まず、ツールとしてのキャラメイクに関する言及を重複して指摘すると、

STEAM版「AI少女」への解説と感想:髪型、服装MOD未導入環境にて
AI少女のキャラクリは神ツールである、とここに宣言させて頂きます。

このゲームのキャラメイクをツールとして捉えた場合、今までに見たこともないくらい進化し、優れているけれども、やはりそこには幾つかの限界があって、リアル自体のバランスを目指すのは不可能である、ということは疑いようのない事実だと思います。

これは当たり前といえば当たり前の話なんで、仮にプレイヤー側がどんなに自分の理想とするイメージに近づくことを望もうと(ウォッチドッグス3やCyberpunk2077の制作スタッフが実際の値を計測するのとは違って)、手探りで数値入力するのみなわけですから、最終的に登場しうるのは、初めに自分にとってのリアルな造形を想定したのとはかなり隔たりのある、オリジナルキャラクタのみ、ということになるのです。

なに言ってんだこいつ、とつっこまれそうなんで少し補足すると、AI少女のキャラメイクというのは、この絶えざる失敗経験を確認するツールだとも言えます。

細部造形に対する設定が、既存のキャラメイクツールに比して余りにも精細な分、参考にするイメージへのプレイヤー側の理解が浅薄である場合、全体のバランスそのものが崩壊してしまうのです。これはまさに、一番初めにこのゲームを触った人間に共通する嘆きであろうと思われます。

そして悲惨なことには、この嘆きっていうのは、幾らこのキャラメイクツール自体に習熟しようとも消え去ることはない。本当に、ずっと図工が3だった筆者にとっては、いや俺、どんだけ誤解してんだよ……。と何度でも呟きたくなるほど、自分の理想とするイメージに近づくことには困難が伴います。

2 コイカツとの相違

では一体、何故ここまでキャラメイクに時間がかかるか、上手くいかないか、というと、それは単純に、3DCGの作成ツールの簡易版だから、ですよね。イメージをあらゆる角度から立体的に理解するのは、そうしたツールのプロでもない限り、とても難しく感じられる所です。

ここがコイカツとの相違で(というか、Illusion社の2Dゲーと3Dゲーの違いで)、コイカツの場合は、設定できる項目をほぼ正面からの視点の中で理解し、造形していくことも可能だったと思われるのですが、AI少女の場合は、常に多角的にイメージを理解しなければならない。

初めからデフォルメされた造形で、理想的な形状を模索することと、立体的な枠組みで造形の細部を形作ることは、実際に全くの別ゲーです。カービングとモデリング、の違いとでも云うべきか、以前に私がコイカツの中でのリアル系キャラメイクに関する記事、

改訂版コイカツキャラメイク攻略のまとめ:非MOD環境で作成
コイカツのキャラメイク攻略の改訂版です。 2d的なキャラ描写を、敢えてリアルな質感に近づけるための、 リバランスの方法をまとめてあります。

を書いたときには、どんどんと色々な要素を削っていく、制限していけばよかったので割とシンプルだったのですが、今回のAI少女の場合は、本当に、一から実際の人間の顔型の形状がどのようなものになっているかを、改めて理解し直す必要に駆られました。

そして、何度も繰り返しになって恐縮なのですが、仮にそれらの試みを何十回、何百回、何千回と施してみた所で、いわゆるリアルそのもの、に当たる個人の100%の魅力にたどり着くことは絶対にない。正直、ここまで来るともはや宗教のレベルですが、私が今指摘しているような感覚は、このゲームのプレイヤーの方であれば少なからず共感して頂けるところだと思われます。

3 スライダーの値をどの範囲で動かすべきか

で、上記のコイカツとの比較に付随して述べると、AI少女の場合は、この項目の値はこの範囲に限定して動かす、という指定が難しくなっていると思います(というか無理)。

何故かというと、上記のコイカツマニュアル内で私が「リアル系」と仮題して施行したキャラメイクのときは、アニメ調の描画が特徴のコイカツを敢えてリアルなバランスに寄せようとする手前、全ての項目上の設定をシュリンクしていく、数値そのものを限定していく方向で記述していたのですが、今回のAI少女、は初めから「リアル」であることを目指したキャラメイクの方向性になっていますからね。その中で本来、0~100の中で動かすことを目的としたスライダーの数値設定を、狭い範囲で動かさなければならない理由がない。

もう少しシンプルに云うと、コイカツのキャラメイクのときは、数値設定を極めて限定的に扱い、「最小の差異で、最大の効果を」生み出すように類型化していたものを、今回のAI少女のキャラメイクの場合は、「スライダー幅を最大限使い、微妙な差異を」生み出すように扱わなければならない、ということです。ここの考え方は180°違います。

4 各項目間の相対的な位置付け、という理解

そうしてみると、それこそ各プレイヤーによって造形まとめ内の項目ごとにどのような数値をあてはめるか、という問題に対しては多種多様な解法があり、限定的に、幾つから幾つのうちで数値を動かすのが望ましい、というような言及の仕方自体ができない、ことに必然的になってくるでしょう。

実際、今回は例えば顎の幅を広く見せるのにしても、顎の横幅で調整する方法もあるし、顎の角度を足してやることで、全体のラインをゆるく見せる手法もある。要は、一つの解に対して様々な方程式の立て方が可能なので、こういう特徴を出すためには必ずこの2つの項目を組み合わせるべき、などと直接指示することは、本来プレイヤー間で多様に構成されるキャラメイクの可能性を、むしろ狭めてしまうことにもなりかねません。

というわけで、即、記事も終了、とできれば良いのですが、今回のAI少女のキャラメイクは、それだけの細部構成が微に入って可能な分、コイカツのときとは全く逆の、別の問題意識も必要になってきます。最後に、その一点の重要性にのみ付言します。

結論から言うと、それは、初めに与えられるべき「解」の方を厳密に規定する、ということです。

どうすれば、その形状を再現できるかを考えるのではなくて、まず初めに、何故、その形状が美しいのかについて思考すること。この、造形細部から感じ取れる印象効果のようなものを、まずはじめに規定する想像性。ここが、プレイヤーが初めに訪れるべき出発点であり、かつ、最後に出来栄えを確認すべき終着点であるとも言えます。

これらの、「解」に対する措定と再確認は、これもやはり必然的に、顔造形内の各パーツ間の関係性、の側へプレイヤーの思考を促すことになります。

なぜならそれらは、冒頭でも述べた絶えざる失敗、何度試みても訪れることのない成功体験の果てに、「必ずどこかの組み合わせが間違っているに違いない」、つまりは、一部の設定項目だけでなく、一つの値を変更したら、他のすべての項目のバランスをも改変する必要がある、という唯一の結論に行き着くからです。

5 表情も加味したバランスの措定

どうやらこの領域にまで到達してしまった場合、プレイヤーは既に、StudioNeoVersion2と本編のキャラメイク、を交互に行き来する、無限ループに陥っている可能性が高いと言えます。

正直、答えがわかっているのに解けない、というのは口惜しいものなので、何回も何回も、細部を微調整してみるのですが、前述したように、特に3DCGの作成という作業は、一部を変更するとその影響が全体に波及し(この点はコイカツの記事のときにも述べましたが)、再度全体をリバランスしなければならないので、マジでハマり込むと永遠に抜け出せなくなります。

況して、正面を向いた顔、横顔、斜に構えた顔や上目遣いなど、特に今回のAI少女の場合は、各項目の相互に結びつきあう関係性も、角度によって様々に変わって見えますから、たとえ何時間、何十時間と操作し続けても、「微」調整が終わることはありえないでしょう。

……そして、さらに最後にもう一つだけ付け足すと、実はここに、各項目間の距離を微妙に変化させる、「表情」という効果までもが加わってくる。

いや、表情なんて云うのはそれこそ厳密に素の顔を作り上げた後に、スタジオの側で色を付ければいいじゃないか、と考える方もおられると思うのですが、実際には、予め規定すべき「素」の顔の方に表情そのものを内在させておく必要があります。

なぜなら、たとえば同一キャラクタを作る上で複数の画像を同時に参照するとき、なんだ角度によって全然顔違うじゃねえか、という事態は、頻繁に起こりうると考えられるからです。というか、そもそも特定の個人に対する大まかな印象というのは、むしろその個人が自身で演出する「角度」や、様々な表情の総体によって構成されていると言っていい。

だから、かなり逆説的な言い回しにはなるんですが、それらの表情をも、素の顔の各パーツ間のバランスの中にある程度誇張されたものとして初めから含めることで、単に数値入力上の最適化のみではなく、全体の印象の再現に近い表現も可能になる、かも知れない。

記述の最終局面でこのゆらぎを付け足さなければならないのは、ある意味で、この表情からの理解こそが「個性」の理解への最重要要素であり、かつ、ここを誤って誇張しすぎてしまうと、再度、全てのバランスを崩壊させてしまいかねない、危機的な調整箇所であるとも考えられるからです。

6 全ての時間を浪費してしまわない為に

というわけで、キャラメイクの最終局面からの結論を言うと、個人の顔造形の個性を規定するものは、その個人が、様々なタイミング、状況に応じて、幾重にも使い分ける表情そのものだった、とそういうことになります。

この、個人の中に流れている「時間」までをも表情として捉えて解析しようとなると、むしろプレイヤー側の生活が崩壊します。一キャラに対して微調整を施し続け、一週間丸々失っていた、という事態も、AI少女のプレイヤーには日常的な光景でしょう。

直前の項でも述べましたが、これらのキャラメイクの過程は、それこそアイドルさんやタレントさんへの熱狂的な信仰に近い感覚すらあります。特定の個人の、様々な表情、姿などを追う代わりに、それらを内在させたような細部造形に置き換えていく。ただ、それらの取り組みは、無限に付け足され、変遷し続けていく個人のイメージと同質のものである限り、模倣として完成されることは永遠にない。

発売から四ヶ月程度このゲームをプレイし続けた筆者の感想としては、とりあえず一キャラに対して細部にこだわり続けるのは、どっかの時点で止めた方がいい(笑)。そうしないとこの項の表題通り、時間を捧げ続けて何かを失ってしまうことになりかねません。

逆に言えば、一定の時点で区切りをつけて失敗経験を認めようとすると、その数時間に渡る過程の内には、一つ前の項で述べた、各種、かわいい、というバランスに奉仕するための、各項目感のバランスのとり方、構成のコツのようなものが、一つの要素の数値要件としてではなく、全体の相対的な位置付けとして浮かび上がっていることでしょう。

前置きと付け足しばかり多くなりましたが、現在のキャラメイク環境からの報告は以上です。結局の所、シンプルに、美人が美人である要件を無作為に探索していく、しか方法はないわけですよね。

ここまでお読み下さっている方がいるかどうかは既に怪しいと知りつつ、一番初めに規定した外延に戻ると、この、AI少女のキャラメイクは、失敗経験のために、常に失敗し続けながら永遠に辿り着き得ない理想のために奉仕するようなものだ、とこういうことになります。

プレイ時間が積み重なれば積み重なるほど、わたしの視点に同調してくれるプレイヤーの方も出てきてくれるはずだ、と信じて、今回の記事はひとまず終了とさせて頂きます。ではまた。

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