Mimesis of Frautalの移転とR.P.S.の導入について

CRPG関連

別ドメインに40記事ほど上げて放置していたものを、構築再開を機に本サイトに統合しました。そして、R.P.S.なるものを導入してみました。

1 R.P.S.とは

まず、RPSについてなんですが、これはランダマイズ・プライオリティ・システムの略です。その言葉通り、偶然性による内部生成と、その生成されたものの優先順位の整序を同時に行う、というものですね。

って、敢えてなんか既成品があるように書いていますが、完全に俺一人がでっち上げたものです(笑)。まあ、コーデックスを充実させていくための指針のようなものとお考え下さい。

と言いますのも、わたしは右の私的RPGランキングにも書きましたとおり、ElonaとKenshiを尊敬しているんですが、その二つのRPGの最も面白いところを見習おう、と考えて試案したのがこの、R.P.S.になります。

具体的には、Elonaにおけるランダム生成の要素、特にその端緒にして最終到達点である「名前」の無限の組み合わせと、他方、Kenshiの最も特徴的な要素としての、AIの優先順位決定、この二つの要素を同時に含みうるシステムの全体を考案するための方法論となります。

2 無作為なコーデックス生成のために

で、なんでこれを考案したかって言うと、ちょっと恥ずかしながら、過去に書いた自分自身の世界設定が、あまりに自涜臭かったからなんですよね。

それが何でか、ってことを改めて分析したら、まあ素人の書く神話小説なんてそんなもんなんでしょうが、あまりに神目線で書きすぎてた、っつうか、自分=ルールの、超然的な設定だけを書き連ねすぎてたな、と思い至った次第です。

そこで、一方的な「上からの」視点、視線を回避するために、「下から」、細かなキャラクタ設定からビルドアップしていった方が良いんじゃないかと考えたわけです。そのための方法論の二つの指針が、上記ElonaとKenshiである、と。

R.P.S.という言葉の通り、雑多なNPCの設定を考える際に、まずは無作為に複数のキャラ設定を組み合わせます。そして、それらの要素から行動を規定するような「優先順位」を設定していく。この二つの規定により、そこら辺にいるなんでもないキャラ設定に深みを持たせよう、とそういうことです。

3 無名NPC設定から逆算されていく世界観

ここまで書いてきましたとおり、R.P.S.というのは、最終的には小説なりノベルなりの世界観設定と実際の展開の双方の構築を目指しています。

ただ、一般的なストーリー生成というのは、「上から」構築されていくのがほとんどだとも思われますので、その方法の欠点を埋め合わせるのにはランダム生成と下からのビルドアップ、というのはいい方法だと思います。

たとえていうと、ツァラやブルトンと、フォークナーの組み合わせみたいなもんです(いや、あくまで方法・指針としてね)。そして、そこに行動の優先順位、を付け足し、「構造」を作っていく、という形。

他方、実際に概算されるべき世界の全体を予め規定すると、

1 アイテム・オブジェクト

2 クエスト・事件

3 スキル・能力

4 組織、集団・伝承

5 地域、都市・国家

6 キャラクタ・経済圏

のようなものが挙げられるでしょう。これらにR.P.S.による生成の順序を当てはめるとすると、

まず6のキャラクタが、自身の所属する経済圏の中での行動とともに確立され、

次に4のそれらキャラの集団としての組織とルール、伝承が形作られ、

三番目に5の組織を複数含む都市の諸特徴が言及され、

四番目に3の都市内で活用されやすいスキルや能力のようなものが決定され、

五番目に1の能力を発揮するための対象としてのアイテムが確定され、

六番目に2の、キャラ同士が偶発的に出会う形としてのクエストラインが、

自然発生的に生成されることとなります。

中々こう上手くいくとは限りませんが、理想としては、まず初めにランダムに生成したキャラの諸特徴が、最終的に、何も手を加えることなくクエストとしての流れを決められるくらいにまで発展していけばいいなあ、と勝手に妄想している所です。

4 まとめ

というわけで、今後は地道なランダム生成によるNPCキャラの充実に努めます。一日ひとりずつくらいで、三年間で1000人か(笑)。まあ3000人くらい作ればストーリーも自然と動き出すでしょう。ではまた、十年後に。

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