この項目は、Mimesis of Frautal の中で出てくる主要な概念や固有名詞をリスト化したものです。
それぞれの項目には、簡潔な補足説明を追記しておきます。また、それらの簡素な説明で収まりきらない場合には、その都度新たな飛び先として各項目別のリンクページが生成されていく予定です。
個別のキャラクタ、勢力名、都市名、アイテム名などに関しては、別途それぞれに該当する項目リストをご覧ください。この記事では主に、それらメインカテゴリーに収まりきらない「用語」に関して五十音順にまとめてあります。
あ行
フロウタール圏内のスパイ行為を抑制するための反スパイ分子。
火縄銃レベルの技術度の重火器からの弾丸を無力化する、スレッド諸邦の兵士の正規装備。
クセナルージュ沖の水湾。遠方に沈む夕日は、縮れ波の海と時の波動の海の合流点と言われる。
モス山中の人相見、スクーラ・アツゥラが鑑定の対象とする「虹彩」の内側の襞のこと。
か行
観光者・観光客
首吊島での死者の霊との邂逅に必要な能力を自称であるにせよ持った人間を「観光者」と呼び、それらのツアーガイドに連れられて各所を練り歩く人の群れを「観光客」と呼びます。
死んだ者の頭蓋骨が、生前に見た景色の一部を、火葬された後に映し出す、とされる能力のこと。時間認識を持たず空間認識のみを持つ先住ヴィジョン、の末裔が当初はこの能力を保持されているとしてきたが(フロウタール各地で上映されている商用ヴィジョンの中の映像は全て彼らの記憶によっている)、現在では、スレッドのア・ハで日夜修行に励む静謐派の修道士たちの一部も、この能力を身に着けている、とされる。
フロウタール世界の全国チェーンのスーパーマーケットのようなもの。地域ごとに、その場所で有力な冒険者ギルドが経営を担当し、税金を国家に収めている。品揃えにも若干の相違があります。
さ行
ペリファレル・ディレイターを率いるイスマエリ・アマトが、末梢の抹消財団の行動の指針、今後の活動予定を記して「民」に対し上奏したもの。フロウタール中の、隠蔽された罪、を裁くとされる。
パルスプラントのバナナ農園主ミンア・タムの考案した、児童労働者の保護施設。そこに所属する児童は、一日の一定の時間をハウス内で行われる授業に費やさなければならないため、結果的に強制的な労働からは保護される。
夜になると、自身の持つ最も強い能力(SPECIAL)に対応した体の部位が発光する特殊体質。また、心を許しあった者同士は互いの記憶の一部を共有する、とも云われ、さらに、権力者などから最も注目される特性として、「場」に居合わせた転換者同士は、望むと望まざるとに関わらず、その最も卓越した能力(体の光る部分)をその場に拘束される間、一定程度上昇させる。これをメンタルコラボレーション、と呼ぶ。
フロウタール世界における戸籍管理システム。生者は、人生を過ごす度に獲得される功績に応じて、異なった色合いの鉱石に自身の指紋を彫りつけて身分の証明とする。死者は、近親の者やその場で死に立ち会った者によって、管理局に鉱石を回収される。
銀行で預け入れや貸付を行う際にもこれらは利用され、実際の個人の指紋と、所持する鉱石の指紋を照合することで、二重の身分保障となる。逆に言うと、鉱石の所持はあらゆる行為に必須の唯一絶対の「身分証」であり、これの紛失はそれ自体重大な過失である一方、その盗難は第一級の重大な犯罪とされている。
商用ヴィジョン
古代の王、マシス・カヴァラの時代から存在する、フロウタール世界の「映画」投影機。記憶=投射能力を保持した先住ヴィジョンの能力の発現の頭蓋骨のうち、特にフロウタール全土での上映を目的に巡回する、商業的な価値の高いもの。その多くは、フロウタール五覇のユイザ・カヴァラの時代、広く民間に知れ渡った「ひどく馬鹿らしい」娯楽作品である。
ヴィジョンクライシスの直前、空間神と時間神の対立の緊張がピークに達した時現れるとされる、「破滅の神」。
その解釈は当のザン教の中でも様々であり、権力者が独裁を強めた結果、民衆に強いる理不尽の集積に過ぎないと解く者もいるし、他方で、ウイルスや災害など、周辺環境をも含めた人類の終焉、の象徴と考える者もいる。尤も、その存在が実際に顕現する、と考える者はごく少数であり、既にそれを見た、などと告白すればその者は狂人扱いされるのがオチである。
サウル山脈から遠くスレッドのスプレイにかけて沃ぐ大河。
スレッド諸邦の各都市が属する、一部と二部に別れたサッカーリーグ。各年による秋から次年の夏にかけてのリーグ戦は軍事教練も兼ねられており、そこで目立った成績を残した者は、ツナ・リンガでの強化合宿に呼ばれる。
イローパンの風俗経営者、アルツール・ミラニの考案した性サービスの連結システム。被接待者は、目に入った風俗嬢をビンゴゲームのようにしてうち揃えることで、列や項ごとに様々な特殊サービスを受けられるようになる。
先住ヴィジョン
フロウタールの北方、パルカンテ諸島に住む「時間を認識しない」民族。
毎年夏にキニーロス山で開催される、すべてのものを性器に見立てて大勢で騒ぐ不節操な祭り。
た行
縮れ波の海
ディレリア共和国、エロイーズ性王国の北岸から臨む、フロウタール北方の海。
イス帝国の帝都サンギュリエ周辺の、フィア、プリスデン、アフォルム、ヴァルナ、ティミショア、ヘルクラウドとして分類される居住区域のこと。各地域には厳格な規則と丘の内側で割り当てられた個別の役割があり、それらが相互に連結されて「帝国」の中枢を担っている。
時の波動の海
エロイーズ性王国とスレッド東岸の、日の出る海。
ドクメンタ・キャンセレーション(記録の消去)
狭義には、末梢の抹消財団の組織内暗殺者、ヴィト・モンタージュの行う秘密裏の殺人と指紋鉱石の破壊、のことを指す。転じて、フロウタール全域で行われている暗殺全般を指示する俗語。
鏡神教(=ミラジ教)の信仰の基本理念。人間の精神が、域、界、門、網、属、種という下方に向かっていくにつれてそれぞれ分岐する六つの階級に分類され、その生まれついた性質、末端に定置された個人としての行動を示した末に、現在の生を「前世」とする新たな生命に向かって死んでいく(その際に新たな「ドメイン」への転生が起こる)という、魂の輪廻を前提とした世界設計。
な行
エロイーズのスルナに本店のある眼鏡屋。
パルス・プラント、スルーゲイズ以南の、パルス・プラント全土に行き渡った奇音を研究するために人民を隔離した、穀物の豊かに実る陸の孤島。
ミラジ教徒たちの用いる土臭い硬貨。
は行
エロイーズの北東、クセナルージュの東側のイシュタル湾から崖の内側に伸びる、干潮時の視認範囲の広い海蝕洞穴。
スレッド諸邦の寒村、レイジックに住むエルスベリ・カノン牧師による著書。そもそも人類は時間認識などしておらず(←ザン教では一般的に空間神と時間神の対立で世界が鳴動する、と考えられているが、それに反対して)、全ての人に等しく流れる時間、という概念は、権力者が空間上の支配を隠蔽・正当化するために敢えて対立的に措定された欺瞞だ、とする。
ま行
スレッドのア・ハ出身の男性、マーシャル・ブラウンによる禿げた男性たちへの頭皮の救済プラン。
太古の時代に消失したペルピーニャの森で、唯一生き残り、その後もその場所にあり続けた時間認識を持つ、とされる植物。
鏡神教(ミラジ教)の礼拝場としての尖塔。
記憶=投射能力を身に着けた静謐派の修道士のうち、死の直前の数時間を記録するのに特化した「慰霊者」。一定程度の名声を持つ冒険者のパーティは、ある種の保険として、常に彼らを連れ歩いている。
メンタル・コラボレーション
色相の転換者の持つ能力の一つ。アトリビュートのうち、最も高いものが、その場に居合わせた転換者の数に応じ、最大で5までプラスされます。互いが互いの存在を意識して、さらに高次の能力を発揮する、みたいなイメージです。
や行
ら行
「死の指」によるテロ行為で殺されかけた人間が最期の瞬間に見る、とされる脳内映像。
キニーロス山からマシスの廟を経て、クレイオンに注ぐディレリアの河川。
ライムインから脱走したパルス・プラント出身の男性、パッキー・イアフレートの担当する、体内から発する奇音を奇病として保持する人間のみに聞こえる、とされる、精神的な繋がりを元にしたラジオ放送。
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